CO2地中貯留ナチュラルアナログテストフィールドプロジェクト


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平成22〜23年度九州大学教育研究プログラム・研究拠点形成(P&P) プロジェクト
Project on Ito Natural Analogue for CO2 Storage, Project INAS
研究申請者 代表 佐々木 久郎 (工学研究院地球資源システム工学部門)

研究目的:
 地下数千mを対象とした実貯留層でのCO2拡散・分散試験を実施し,それに関する評価を行うためには数十年〜数百年オーダーの研究期間を要する。
 CO2の貯留やCO2を利用したエネルギー資源開発の評価に関わり,地表から数100mの範囲は地下水の飽和帯から不飽和帯に変化する領域であるため,CO2挙動が未解明であり,これに関する科学的研究がとくに必要とされている。しかしながら,日本においては浅層でのナチュラル・アナログに関わるCO2ガス拡散・溶解に関する研究の必要性は軽視されている。
 本事業にて構築される浅層地層のナチュラル・アナログデータベースにより,これまでにない共通のCO2貯留に関わるCO2環境研究フィールドが実現し,共通基盤となる貯留層へのCO2圧入にかかわる環境研究の場と共通の地質データの提供を行う。
 本プロジェクトにより,テストフィールドと基盤的地質データを提供することに伴い先端的ジオサイエンス技術が整備されることになり,貯留層へのCO2圧入に関わる研究プロジェクトを積極的に推進する。


概念図    掘削状況
左:概念図,      右:2011年,伊都西区共同利用スペースで
坑井構造
        掘削場所と坑井構造
坑井と採取コアサンプル
        坑井と採取コアサンプル



実施内容
 本事業にて構築される浅層地層のナチュラル・アナログデータベースにより,これまでにない共通のCO2貯留に関わる試験研究フィールドが実現でき,共通基盤となるCO2貯留にかかわる共通な研究の場と地質データベースの提供を行う。
 このことから,100〜200 m程度の浅層の試験坑井を掘削し,伊都キャンパスの地質条件を調査・実測した上で,ナチュラルアナログテストフィールドに関するデータベースを構築した上で,トレーサガスの注入テストに使用する。さらに,1000〜3000m程度のCO2の貯留層評価試験に対する研究への時間アナロジー解析を実施する。データベースと実験結果は外部にもオープン化し,同一条件における解析モデルの比較研究に役立てる。



主要な実施内容
 1)2本の垂直坑井を全コア抜きボーリングとして掘削
 2) 岩石コアの分析
 3) 坑井検層(孔径,温度,ボアホールカメラ,地下水分析)
 4) 地下水飽和度の測定と地下水分析
 5) 自然界のCO2および微生物調査
 6) 坑井間の物理検層システムの構築
 7) チュービング−ケーシングシステムの温度・熱伝達条件測定
 8) 坑井の流動特性・圧力損失の測定と制御システムの構築
 9) 地下貯留層評価
10) CO2ガスの分離・圧入システムの構築
11) CO2漏洩に関するトレーサ試験


CO2貯留に関わる研究成果など
研究成果

  研究メンバー


CO2貯留に関わる技術的課題
○深部貯留層での CO2 ,石炭・岩石,油,地下水の3相の長期的な溶解,変質,鉱物化などの解明
○深部貯留層の試験研究には数10年程度要し,貯留層中のCO2を把握する探査技術
○地下水の飽和から未飽和領域である地表付近の浅層領域でのCO2拡散・分散挙動のモデル化
○貯留CO2と自然CO2を区別するモニタリング技術
○深層から浅層までを扱う数値シミュレーションモデルの構築
○地下微生物によるCO2からH2 ,CH4などへの長期転換プロセスの解明。加速できれば極めて有用
○地球科学と数十〜百年オーダーでのCO2挙動とその評価


現在のフィールド状況
        現在のフィールド状況


コミュニケーション

 e-mail: krsasaki@mine.kyushu-u.ac.jp

〒819-0395 福岡市西区元岡744
九州大学大学院工学研究院地球資源システム工学部門
Tel. & Fax. 092-802-3326


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